した。他の部品に比べて、半導体素子は個体差が非常に大きいのが特徴です。定電圧回路 や定電流回路を使用するような回路を組む場合には、どうしてもこの個体差が問題になってき ます。例えば差動回路などを設計どおりに動作させようと思うと、どうしても半導体素子の選別 は免れません。 そこで、J-FETの選別の為の冶具を製作することにしました。ただ、IDSSだけ を計測する為にはゲートとソースをアースに落として(BIAS 0動作)通過電流を計測すればある 意味IDSSです。今後差動回路などにFETを活用しようと考えている為、バイアスも計測できる 回路で製作することとしました。 ベルケさんの「情熱の真空管」のサイト内の記述を参考に製作をさせていただきました。回路 図と定数は全く同じものを使っています。ただ、平ラグではなく、ユニバーサル基板上に組む事 にしました。また、『R-2R LADDER DAコンバータの製作』時の反省から、メンテナンス性と見た 目にもこだわって製作をする事としました。 使った部品は一般的なものばかりです。製作を始 めて足りない部品があったりで何度も部品を買いに走る目にあいました。2,3日もあれば作 れるものを1週間以上かけてしまいました。
先ずは、基板上での部品配置とケースの部品配置をざっと図面に起こします。後程、ケース の穴あけにも使いますので慎重に作図をします。 fetidss.pdf クリックするとダウンロードできます。 作図が完了したところで、いよいよ製作の開始です。全ては写っていませんが、使った部品 です。ボリュームは2連になっていますが、後から買いなおしてシングルのものに変更していま す。 基板上の配置を終えたところです。さすがにユニバーサル基板とコネクターを多用すると綺 麗で洗練されたイメージです。ユニバーサル基板に組むほど大げさなものでもないのかもしれ ませんが。 裏側は見られると恥ずかしいのですが、結構手抜きの跡がみられます。面倒だったので抵 抗の足をグイッと曲げてすずメッキ線代わりに使っています。 ケースの加工に入ります。先程の図面を実寸で印刷してケースに貼り付けます。これまた手 抜きでポンチを使わないので直ぐに穴位置がずれてしまいます。本当はボーリング盤が欲しい ところですが。工具と測定器だけで破産しちゃいます。 レタリングをしてケースは完成です。 配線に入ります。ピンにケーブルを取り付けてコネクターの製端には専用の工具を使用しま す。安物しか持っていないので結構失敗します。多めにピンを購入しておいて良かっです。以 前に失敗した『真空管試験器(TV-7)用双極管測定アダプターの製作』の様に、ならないよう に、トグルスイッチの配線には気を使いました。(笑) スイッチの倒れる方向と反対側がONに なるんで頭の中が絡まっちゃうんですよね。 実は、この写真は製作中に撮影したのですが、1箇所間違えが有り動作しません。ACプラグ をつないでいる時とつながない時の動作が異なる、スイッチ付きのジャックなのですがプラグを つないだ際にOFFになってしまう場所にアースを接続してしまっています。こんな簡単な回路で 動作がしないんで本当にびっくりしました。それは、電源が来なければ使えないですよねぇ。後 で修正をしましたが、修正後の写真を撮り忘れたのでこれでお許しください。完成しました。 試しに在庫のFETをいくつか選別作業してみましょう。 2SK30A(BL) ドレイン電流0.75mA
2SK117(BL) ドレイン電流2mA
2SK117はバラで手に入れているのでランクは同じでもバラつきが大きいです。選別して使用 しようと思えば同ロットで購入は常識でしょうか?これ以上同じ部品を複数購入するのも気が 引けますが、近い特性のものを組み合わせて使用といったところでしょうか?
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