測定するだけであれば、hfe計付きのテスターを買ってくれば良いのでしょうが、もう少しこだわ って作ってみたいと思います。 MHIさんの「自作で遊ぶオーディオの世界へようこそ!」のサイトの内容を参考にさせていた だきました。トランジスタを選別する際には「hfe」の測定をするのですが、コレクタ電流の大きさ によって測定値は大きく変化してしまいます。そこで、実機でのコレクタ電流を想定して可変が 可能にしました。 FET冶具製作時の反省点なのですが、2SK***の計測はできますが、2SJ***のJ-FETの計 測はできないのです。定電流回路が組まれているので簡単に電源をひっくり返しただけでは動 作しません。トランジスタの場合はPNPとNPN素子両方を計測する事は必須とします。そこで、 前回のような可変の定電流回路は使用しないことにしました。いい回路だったのですけどね。 ほとんどMHIさんの回路図の焼き直しですが、上記反省点からできるだけ広い種類の素子を 測定できるように改良させていただきました。3回路4PのロータリーSWを使用して、小電流用ト ランジスターからパワートランジスターまで対応可能としました。また、手持ちの部品などの関 係から多少値を変更してあります。 TRhfe.pdf クリックするとダウンロードできます。 部品の調達です。今回はダイオードやトランジスタなどの半導体素子は全くありません。スイ ッチの切替だけの単純な回路です。これで失敗したら、この趣味から足を洗ったほうが良いか もしれません。回路図にはありませんが、電解コンデンサは電源のデカップリング目的です。 ほとんどオマジナイに近いものがありますが。
前回同様、基板上での部品配置とケースの部品配置をざっと図面に起こします。後程、ケー スの穴あけにも使いますので慎重に作図をします。 haichiTRhfe.pdf クリックするとダウンロードできます。 ケースの加工から製作を開始します。気の緩みからか、前回のIDSSメータ製作時に穴あけ がスムーズに行ったのに慢心してか、穴位置が大幅にずれてユニバーサル基板のねじ止めに 支障をきたしました。また、6.5mm(ごめんなさい図面の寸法と異なりますが)で空けるべき、ト グルスイッチの穴の一つを8.5mmであけてしまいました。まだ、老眼には早いと思うのですが、 小さな文字が見づらくなったような気がします。 基板の製作です。今回は小さな電子部品はほとんどありません。 基板上の配置を終えたところです。コネクターと抵抗のみのシンプルな内容です。 ケースに部品を取り付け配線をします。配線の本数が多いのでつなぎ間違えには十分注意 します。 ケースをとじて完成です。配線を押し込んでいて思ったのですが、真空管試験機「TV-7」の内 部も配線がトグロを巻いていました。装置の規模は全く違いますが、大げさにそんな事を考え ながらねじ止めをして完成です!! 在庫のトランジスタをいくつか選別作業してみましょう。ベース、エミッター、コレクターをそれ ぞれテストクリップに取り付けます。机の上が散らかっていて汚らしいですがご容赦ください。後 日片つけました・・・ hfeの計算式はhfe=IC/IBです。 2SC1815L(GR) IC=2.5mA
2SA1015L(GR) IC=2.5mA
2SA1015は少し買い足しが必要でしょうか?出力トランジスタに使用する予定のものも測定し ましょう。アイドリング電流を21mA位を想定していますのであわせます。先程の測定と違いIC の調整が非常にシビアで難しいです。 2SC3421 IC=21mA
2SA1358 IC=21mA
2ペア組むにはもう少し数が必要かもしれません。FETの冶具と違い1個毎にボリュームの調 整が必要なので少々面倒です。やはり定電流回路を使うべきだったのか。使えば測定の範囲 が狭まるのは明白ですが、これで数を測定するのはかなり酷です。けど、もう作りたくない・・・
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