簡単で、直列に繋いだ10Ωと0.22μFを+と−の間に入れたあと、+側に330Ωを入れてゲイ ンを落とします。−側はスルーです。抵抗は1Wと2Wの金属皮膜を使用、コンデンサはマイラー コンデンサーです。簡単なフィルターが構成されています。 この記事を書く前に完成させてしばらく愛用をしておりました。記事を書くにあたり、写真に収 めても恥ずかしくない状態にしようと、部品から見直すことにしました。早速、フタを空けて作業 を開始します。 現状の内部はこんな配線になっています。 既に使用されている部品
新たに買った部品
スピーカーケーブルは4Pのヨリ線で紙とフィルムのシールドが入ってるみたいです。 特に下調べも無く、店頭で見て決めました。 今回交換する、スピーカーケーブル、ステレオミニジャックを取り外しました。 使われているマイラーコンデンサーですが、音質的にオーディオ用途で使うのはあまりよくな いとどこかで聴いたような気がして、すごく気になっていました。特に音に不満があったわけで はないのですが、折角の機会なので交換してみるのも良いかもしれません。道具箱の中から 以前に高域補償を目的に使っていたPPフィルムコンデンサー0.1μF/250Vをパラレルにつな いで使う事にしました。 アースを筐体と共止めにしてしまっていたので、この際配線ルートも変更する事にしました。さ らに部品を取り外しました。 ステレオミニジャックを取り付けて配線をしました。外径が以前の物より少々大きいようで穴 に入らなかった為、強引にラジオペンチの背中で穴を広げました。ただ単に、ヤスリを駐車場 の道具箱まで取りに行くのが面倒だったんですが、意外に上手くいきました。スピーカーケーブ ルも配線して、内部は完成です。 バナナプラグをハンダ付けしてこんな具合になりました。これならHPに載せても恥ずかしくな いですね。(笑) 早速、試聴をしたいと思います。子供が布団の中で寝て待っていると思うと道具を片付ける のも慌ててしまいます。 あれ? ラジカセみたいに薄っぺらい音になってしまいました。低域がローカットフィルターを入れたよ うに小さくなってしまいました。何か間違えたのでしょうか?それとも、コンデンサーを変えた影 響でしょうか?とりあえず、子供の待つ布団に向かう事にしました。 翌日、このページを作成しながら写真を見ていて驚きました。信号線を入れる場所が、間違 っているではないですか!コンデンサーの後に抵抗で見事にローカットフィルターが構成されて います。この際なので、ローカットフィルターの時定数を計算してこれもお勉強にしてしまいまし ょう。 T=C・R Tの値は普通μS(マイクロセカンド)を単位としますから、CにμF、Rにオームの単位を使っ たときにμSになります。 0.22μFx330Ω=72.6μS 時定数を周波数に変換すると、 f=1/2πT 1/(2x3.14x72.6μS)x1000=2.2kHz 2.2kHzを折れ曲がり点としたローカットフィルターが構成されているんですね。ちなみに、信号 線とアース線の間に入っているCとRも同じ原理を使ったフィルターにより、分流後アース線に 信号が漏れるのを防いでるのではないかと思います。同じく計算すると・・・ 0.22μFx10Ω=2.2μS 1/(2x3.14x2.2μS)x1000=72kHz ですね。 配線を修正して、試聴してみました。無事、低域も再生されるようになりました。コンデンサー をマイラーからフィルムに交換した為、音が豊かになったように感じます。 あれから数年経ちますが、いまだ現役で活躍しております。
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